近年、中央アジア全域を襲う気候変動の波は、タクラマカン砂漠の環境をも一変させている。強風によって削られる地表「ヤルダン地形」の拡大は、未発見の遺物を地上に露出させる一方で、貴重な木製建造物や織物を急速に劣化させる要因となっている。
砂に埋もれていた木簡や布切れが風によって空気に触れた瞬間から、風化と乾燥による破壊が始まる。時間との戦いの中、保護チームは自律型ドローンを用いた超高精細3Dスキャンを全域で実施。物理的な崩壊が及ぶ前に、すべての遺構をデジタルデータとして永久保存する緊急プロジェクトが進行中だ。