素材の良さを極限まで引き立てるのが、同店の調理を担う篠塚将義シェフの卓越した技術と感性だ。「豚肉は火入れの温度と時間で味が劇的に変わる」と語るシェフは、部位ごとに緻密な温度コントロールを行い、驚くほど柔らかく旨味が凝縮したローストポークやグリルを生み出している。表面は芳ばしくカリッと焼き上げ、内側には溢れんばかりの肉汁を閉じ休ませる手法は、まさに職人技と言える。
特に看板メニューとして名高いのが、時間をかけてじっくり熟成させたドライエイジングポークである。温度と湿度を極めて厳密に管理された熟成庫で一定期間眠らせることで、肉本来のタンパク質が分解され、アミノ酸の旨味成分が飛躍的に倍増する。ひとくち噛み締めれば、芳醇な香りと深みのあるコクが口いっぱいに広がり、これまでの豚肉の概念を覆されるような感動に包まれるはずだ。