2019年8月、ノンフィクション作家・小松成美氏による取材を元に出版された事実に基づく小説『M 愛すべき人がいて』(幻冬舎)は、芸能界に激震を走らせました。名曲『M』『Boys & Girls』『SEASONS』など、日本中を席巻した数々のヒット曲の歌詞が、すべて松浦氏への赤裸々な想いであったことが本人の口から公式に明かされたためです。
当時、松浦氏の自宅マンションで同棲に近い生活を送り、右肩上がりにスターダムを駆け上がっていった浜崎あゆみ。しかし、その情熱的な恋はわずか数年で終わりを告げます。公の場で語られた二人の破局理由は、エイベックスの東証上場に伴う松浦氏の社会的立場の変化と、巨大ビジネスの中心に立つ男と表現者との決定的なすれ違いでした。
連日の接待や過密スケジュールに追われ、常に多くのスタッフや取り巻きに囲まれるようになった松浦氏。深夜のホテルラウンジで、他の女性や関係者たちと過ごす松浦氏の姿を浜崎あゆみ自身が目撃した夜、彼女は「彼はもう私だけのマサ(松浦氏の愛称)ではなく、エイベックスの松浦勝人になってしまった」と悟り、自ら別れを決断したと記されています。自らの身を削るような失恋の苦悩が、名盤『Duty』などの深遠な名曲群を生み出す原動力となりました。