本来であれば姓氏研究家や歴史愛好家の間でのみ語られていたはずの「四月一日」姓ですが、現代では若い世代やネットユーザーの間で驚異的な知名度を誇っています。その最大の立役者となったのが、漫画家集団CLAMPによる大ヒット作品『xxxHOLiC(ホリック)』の主人公「四月一日 君尋(わたぬき きみひろ)」の存在です。
2000年代初頭の連載開始およびアニメ化を契機に、「四月一日=わたぬき」という読ませ方はサブカルチャー界隈を一気に席巻しました。作中でも主人公の苗字と4月1日生まれという設定が物語の重要なギミックとして機能しており、多くのファンが「この難読漢字の読み方を漫画で知った」と証言しています。
SNSや知恵袋等のコミュニティでも、「学校の漢字テストや雑学クイズで即答できたのはxxxHOLiCのおかげ」「免許証や名刺で実在の人に出会って感動した」といった書き込みが後を絶ちません。創作作品のキャラクター造形が、埋もれかけていた日本の伝統的難読苗字に再び光を当て、国民的教養へと引き上げた見事な好例といえます。