日常会話やカフェのメニューで混同されがちな「レモンスカッシュ」と「レモネード」ですが、その起源と構造には明確な境界線が存在します。
「スカッシュ(squash)」は英語の「果汁を強く押しつぶす、押し搾る」という動詞に由来し、19世紀の英国で柑橘類の搾り汁に水や炭酸水を加えて飲んだスタイルが原点です。一方の「レモネード(lemonade)」は、レモン果汁に甘みを加え、非炭酸の水(またはお湯)で割った飲料として世界中に普及しました(※アメリカでは非炭酸が一般的ですが、英国など一部地域ではレモネード自体が炭酸入りを指す場合もあります)。
日本国内における発展史を振り返ると、昭和30年代から全国に広がった純喫茶の流行とともに、生のレモンをスクイーザーで搾ってガムシロップと炭酸水で割るスタイルが「高級かつモダンなモダンハイカラ飲料」として定着しました。さらに1975年、不二家が発売した黒地に白と黄色の水玉模様をあしらった不二家レモンスカッシュの缶飲料が爆発的ヒットを記録。これにより、「レモンスカッシュ=キリッとした炭酸と強い酸味を持つ爽快飲料」という共通認識が日本全国へ決定づけられました。