文字における全角半角違いの根本は、文字が占める「表示領域の幅」と「コンピュータ内部で消費するデータ容量」にあります。全角文字は、正方形(縦横比1対1)の枠内に収まるようにデザインされた文字を指します。英語圏ではタイポグラフィの基準幅であるアルファベットの「M」の正方形に由来して「em(エム)」と呼ばれており、日本語の漢字やひらがなは古くからこの正方形のマス目の中に美しく配置されてきました。
これに対し、半角文字は全角のちょうど半分(縦横比2対1)の長方形の枠に収まる文字です。英語のアルファベットや基本的な算術記号は、横幅が狭い半角サイズが標準規格です。
コンピュータが普及し始めた初期、英語圏の文字は1文字を1バイト(8ビット=256通りの表現)で表すASCIIコードで十分に管理できました。しかし、数千種類に及ぶ漢字やひらがなを収めるには1バイトでは到底足りず、日本をはじめとする漢字文化圏では1文字に2バイト(16ビット=約6万5000通りの表現)を割り当てるシステムが構築されました。これが、全角文字が2バイト文字と呼ばれる理由です。
現在主流のUTF-8などの文字コード環境では、漢字1文字に3バイト以上が使われるケースも一般的ですが、「半角=軽量な英数標準」「全角=情報量の多い和文規格」という基本的な対比構造は今も変わっていません。