多くの商業施設がシャッターを下ろす深夜帯。しかし、ここでの本番はむしろ日が暮れてから始まる。夜勤明けの自動車メーカーエンジニア、長距離ドライバー、あるいは夜のドライブ目的に立ち寄った若者グループ。照明が眩しい店内には、昼間の喧騒とは異なる独特のアングラでリラックスした空気が漂う。
地方都市における「夜の娯楽」の選択肢は限られがちだ。バーや居酒屋に行くわけでもなく、ただ自分の好きなカルチャーに没頭できる場所。深夜の静寂の中で、ガチャガチャを回し、昔懐かしい漫画の単行本を全巻買いし、クレーンゲームのアームの動きに一喜一憂する。地方のナイトタイムエコノミーの成功事例として、行政関係者が視察に訪れるというのも頷ける。