警察官になるための王道ルートは、各都道府県人事委員会および警視庁・道府県警察本部が実施する警察官採用試験を突破することです。試験は一般的に「大学卒業程度(第1類・A区分など)」と「高校卒業程度(第3類・B区分など)」に分かれており、年齢や学歴に応じた枠組みで選考が行われます。
志望者が最も気にするポイントの一つが、大卒と高卒の違いです。業務内容そのものに本質的な違いはありませんが、採用後のキャリアスピードや待遇には制度上の明確な区分が設けられています。
まず、採用後に全員が必ず入校する警察学校の在籍期間が異なります。大卒警察官の入校期間が約6か月であるのに対し、高卒警察官は約10か月に設定されています。高卒者は法学や警察実務の基礎教育にじっくり時間をかけるカリキュラムが組まれているためです。
さらに、初任給の差に加えて、巡査から巡査部長へとステップアップする「昇任試験」の最短受験資格にも差が生じます。大卒者は実務経験2年で受験資格を得られますが、高卒者は実務経験4年が必要です。ただし、警察組織は完全な実力主義・昇任試験主義を採用しているため、現場での実績と筆記・面接試験の結果次第で、高卒出身者が大卒の上司になるケースも日常的に存在します。
受験資格における年齢制限についても知っておく必要があります。近年は全国的に間口が広がっており、警視庁採用試験をはじめ多くの自治体で35歳未満まで受験可能となっています。民間企業での勤務経験を持つ社会人経験者枠の採用も活発化しており、多様なバックグラウンドを持つ人材が求められています。