耳垢が湿ってる原因は体質か病気か?遺伝の割合と正しい耳掃除の真相

耳垢が湿ってる原因は体質か病気か?遺伝の割合と正しい耳掃除の真相

耳垢が湿ってる原因は体質か病気か?遺伝の割合と正しい耳掃除の真相について見逃せない 事実を分かりやすく解説いたします。

耳垢の性状がカサカサとした乾燥タイプ(乾性耳垢)になるか、ベタベタと湿ったタイプ(湿性耳垢)になるかは、本人の努力や後天的な生活習慣ではなく、親から受け継いだ遺伝子によって完全に決定されています。

長崎大学などの研究グループによる分子生物学的アプローチにより、耳垢のタイプは第16番染色体に位置する「ABCC11遺伝子」の塩基配列(一塩基多型:SNP rs17822931)によって支配されていることが突き止められました。この遺伝子が活性型(G型)を持つ場合はアポクリン汗腺からの分泌物が活発になり、湿った耳垢が形成されます。一方で、変異型(A型)を受け継いだ場合は分泌が抑えられ、乾燥した耳垢になります。遺伝様式としては湿性が優性(顕性)、乾性が劣性(潜性)遺伝です。

世界的な分布に目を向けると、アフリカ系やヨーロッパ系の人種では90%〜98%以上が湿性耳垢であり、世界基準ではむしろ湿っている状態が圧倒的多数派です。しかし、日本を含む北東アジア地域では乾性耳垢の遺伝子が劇的に広まったため、日本国内における湿性耳垢の割合は約16%にとどまります。この割合には地域差が存在し、先住民族の血を色濃く引く北海道や沖縄県では高めの傾向が見られますが、日本人の約8割以上が乾燥タイプであるため、「自分だけ湿っていておかしいのでは」という心理的孤立感を生みやすい構造が存在しています。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。