通称「歌舞伎町ヤクザマンション」として最も知られているのは、新宿区歌舞伎町2丁目、職安通りに面したエリアに位置するヴィンテージ分譲マンションです。代表的な物件名としては「ニューハイツ西武新宿」や「サンライズ歌舞伎町」などがノンフィクション作品や報道で取り沙汰されてきました。
歴史的な経緯を辿ると、1970年代の高度経済成長期からバブル期にかけて建設されたこれらの建物は、歌舞伎町の中心部に極めて近い利便性から、次第に新宿歌舞伎町の暴力団事務所が入居するマンションへと変貌していきました。最盛期には同一棟の中に十数箇所の傘下組織やフロント企業が拠点を置き、エントランスやエレベーターホールには多数の監視カメラが設置され、フロアごとに組員が睨みを利かせる異様な光景が日常化していたと記録されています。
しかし、2011年に完全施行された東京都暴力団排除条例をはじめ、管理規約の改定や建物明渡し請求訴訟の勝訴が相次ぎ、警察による徹底的な壊滅作戦が展開されました。その結果、現在では表立った事務所としての使用は法的に完全遮断されています。