もし中絶(人工妊娠中絶)を視野に入れる場合、絶対に知っておかなければならないのが法律上の期限です。日本の母体保護法において、中絶手術が法的に認められているのは妊娠21週6日までと厳格に定められています。
妊娠週数は「前回の生理が始まった日」を妊娠0週0日とカウントするため、自覚症状が出た時点で既に妊娠5〜6週に達しているケースが一般的です。妊娠12週未満の「初期中絶」であれば日帰りや短期入院での処置が可能ですが、妊娠12週以降の「中期中絶」になると人工的に陣痛を起こして出産と同じ形で胎児を娩出する必要があり、母体への身体的・精神的負担、そして費用が跳ね上がります。
未成年の中絶手術における最大の焦点は、「同意書」の取り扱いです。母体保護法第14条では本人および配偶者(パートナー)の同意が原則とされていますが、未成年者の手術に関しては、各医療機関の安全管理基準や民法の規定に基づき、保護者(親)の同意書への署名・捺印を必須とする病院が大多数を占めます。
では、親から虐待を受けている、絶縁状態にあるなど、どうしても親の同意が得られないケースではどうなるのでしょうか。日本産婦人科医会の見解や厚生労働省のガイドラインでは、親からの虐待や連絡途絶といった重大な事由がある場合に限り、本人のみの同意や児童相談所等の公的機関と連携した上で手術を実施する例外的な枠組みが示されています。一人で悩んで違法な薬や無認可の手段に頼ることは極めて危険なため、必ず「にんしんSOS」などの支援機関を介して医療機関へ繋いでもらうようにしてください。
また、初期中絶の選択肢として国内承認された経口中絶薬(飲む中絶薬)についても、投与対象は妊娠9週0日までと限られており、指定医師による管理と同意書の提出が義務付けられています。