東京屈指の高級住宅街に突如として刻まれた無残な落書き。標的となったのは長嶋一茂氏の自宅ガレージだった。白塗りのシャッターに赤いスプレーで大書された中傷文は、通りがかる近隣住民の目を疑わせるに十分な異様さを放っていた。
事件が起きたのは2012年暮れのことだったが、これが公に報じられたのは2014年になってからである。発端は『週刊文春』によるスクープ記事だった。紙面には、当時江角マキコ氏のマネジメントを担当していた男性マネージャーが現場周辺で塗料を購入し、犯行に及んでいたという驚くべき経緯が詳細に記されていた。
かつてない奇妙な事件の構図に、世間の関心は一気に沸騰した。誰もが知る有名人の間で何が起きていたのか。事実関係が明るみに出るにつれ、事態は警察の捜査へと発展していく。