フィギュアスケートの競技プログラムを構成するスピンには、大きく分けて3つの基本姿勢が存在します。立った姿勢で回転する「アップライトスピン」、腰を落として低空で回る「シットスピン」、そして上半身と片脚を氷面と平行に伸ばす「キャメルスピン」です。この中で、アップライトスピンの発展形として女子シングルを中心に絶大な存在感を放つのがレイバックスピン(LSp)です。
レイバックスピンは、フリーレッグ(浮かせている脚)を後方に保持しながら、上体を背中側へと反らせて回転する技です。また、上体を真横に倒すバリエーションはサイドウェイズリーニングスピンと呼ばれ、競技規定上はレイバックスピンのカテゴリー(側屈姿勢)として扱われます。背中をしならせる後屈と、横へ倒す側屈が滑らかに連動することで、氷上に立体的な造形美が生まれます。
プログラムのクライマックスやコレオグラフィック・シークエンス直前に配置されることが多く、音楽の盛り上がりとシンクロした高速スピンは、観客の感情を大きく揺さぶる劇的な効果を持っています。