長年基地として封鎖されてきた土地を取り戻し、新たな経済価値を生み出す米軍基地の跡地利用計画が全国で加速しています。基地が返還されると、広大な平坦地が民間開発や公共インフラに開放され、都市構造を根本から変革する契機となります。
神奈川県横浜市の旧上瀬谷通信施設(約242ヘクタール)では、2027年国際園芸博覧会の開催をはじめ、次世代テーマパークを核とした観光・賑わい拠点の整備構想が進められています。農業振興地区と先端交通システムを組み合わせた新たな街づくりは、首都圏の大規模返還モデルケースです。
沖縄県においても、返還された那覇新都心(おもろまち)が沖縄有数の商業・居住地区として飛躍的な税収増を生み出した実績を踏まえ、普天間飛行場や牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の大規模返還計画が進行しています。西普天間住宅地区では琉球大学医学部・病院の移転整備が進み、国際医療拠点の形成を目指しています。ただし、返還地から検出される不発弾の処理や、基地内に残存するPFAS・重金属汚染の土壌浄化費用の負担など、土地の完全な再生には数々のハードルが残されています。