警察官の制服の左肩や胸元に縫い付けられている「部隊識別章(ワッペン)」は、その警察官が所属する部隊や任務のスペシャリストであることを証明する重要な証票です。危険と隣り合わせの現場で活動する精鋭部隊のマークには、任務の過酷さと揺るぎない覚悟が込められています。
1. 特殊部隊「SAT(Special Assault Team)」
対テロ・人質救出作戦を担う警察最強の秘密部隊SATの識別章は、部隊の秘匿性から一般公開される機会は極めて稀です。しかし、公開訓練などで見られるエンブレムには、「電光石火の突入」を意味する稲妻(サンダーボルト)や、狙いを外さない猛禽類の鉤爪、鋭利なダガー(短剣)などがモチーフとして描かれており、一切の妥協を許さない威圧感と機能美を備えています。
2. 交通機動隊「白バイ隊員」
卓越したライディング技術で交通の安全を守る白バイ隊員のワッペンには、「ペガサス(天馬)」や「光の矢」が描かれています。風を切って走るスピード感と、いかなる緊急事態にも迅速に駆けつける機動力を表現しており、金糸や銀糸で立体的に刺繍された意匠はドライバーからも一目で識別できる鮮烈さを持っています。
3. 都道府県機動隊・管区機動隊
災害救助や暴動鎮圧、雑踏警備を担う機動隊のエンブレムは、部隊ごとの結束力を高めるために勇猛な動物がシンボルに選ばれます。警視庁機動隊では、第1機動隊から第9機動隊までそれぞれ異なるシンボル(獅子、トラ、ハヤブサ、熊など)が割り当てられており、過酷な訓練を耐え抜いた隊員たちの誇りの源となっています。