日本テレビ系ドラマ『われら青春!』の主役に抜擢され、芸能界への第一歩を踏み出した中村雅俊にとって、デビュー曲『ふれあい』の発売日は1974年7月1日でした。当時の音楽界において、無名の新人俳優が歌うレコードがこれほどのメガヒットを記録すると予測した関係者は決して多くありませんでした。
しかし、シングル盤のリリース直後からレコード店には注文が殺到します。オリコンチャートでは10週連続で週間1位を獲得し、年間シングルチャートでも上位にランクイン。公称売上枚数は120万枚を突破する大ミリオンセラーとなりました。
この爆発的な売上の背景には、ドラマで見せた熱血漢でありながらどこか哀愁を漂わせる教師・沖田俊介のキャラクターと、中村本人の朴訥(ぼくとつ)とした温かみのある歌声の完璧なシンクロがありました。単なるタイアップ曲の枠を越え、当時の若者たちの心情を代弁するアンセムとして受け入れられたことが、記録的なセールスへと結実したのです。