福島県内のデカ盛り店に足を運ぶと、まず目の前に現れる料理の威容に言葉を失います。すり鉢になみなみと注がれた黄金色のスープに沈む麺5玉〜6玉、山盛りの野菜と極厚チャーシューが鎮座する総重量3kg超のすり鉢ラーメンや、丼の上に分厚いロース肉が何重にも重なり、蓋がもはや「肉を一時退避させる小皿」としてしか機能していないソースカツ丼。これらは初見の客に強烈なインパクトを与えます。
驚くべきは、物怖じしそうな大盤振る舞いにもかかわらず、平然と完食していく常連客が後を絶たない点です。その最大の理由は、「最後の一口まで飽きさせない計算し尽くされた味の黄金比」にあります。大盛りメニューにありがちな大味さは一切なく、すり鉢ラーメンであれば豚骨や鶏ガラ、香味野菜の旨味を丁寧に抽出したキレのあるスープが太麺に絡み、脂っこさを感じさせません。
ソースカツ丼も同様で、甘辛さと酸味のバランスが絶妙な特製ソースが、上質な福島県産豚の脂の甘みを引き立てます。さらに、米どころ福島が誇る炊きたての地元米がタレと肉汁を完璧に受け止めるため、箸を止めることなく胃袋へと収まっていくのです。