大月みやこのキャリアにおいて最高峰の輝きを放つのが、1992年にリリースされた「白い海峡」である。哀愁漂う美しい旋律と壮大なスケール感で紡がれたこの楽曲は、彼女の圧巻の歌唱力によって日本中を揺さぶった。同年の第34回日本レコード大賞で見事「大賞」を受賞し、演歌・歌謡曲の歴史にその名を深く刻み込む。
しかし、その華やかな受賞の陰には知られざる裏舞台があった。レコーディング直前まで表現にこだわり抜き、何度も音のニュアンスを調整したという。独占取材によれば、壁にぶつかった際に彼女が思い返していたのは、実家で母がかけてくれた励ましの言葉だった。「どんな時も心を込めて唄いなさい」。その言葉を抱きしめて挑んだスタジオで生まれたのが、あの伝説的な歌声だったのである。