株式会社サンリオの創業者である辻信太郎氏は、「みんななかよく」という理念を掲げ、世界中にハローキティを届けてきた。国境や言語、政治的対立を越えて愛されるキャラクターを目指したサンリオの戦略は、結果として地球上で最も閉ざされた国家にまで届いたことになる。しかし、そこにはライセンスの許諾という法的な概念は存在しない。
現在YouTubeなどで拡散される脱北者の証言動画でも、平壌でのハローキティ人気は頻繁に語られている。「日本のキャラクターだと知らずに買っていた」「可愛いから使っていた」という声が大多数だ。著作権保護が及ばない無法地帯で、ブランドの価値が独り歩きする現実。それはグローバル企業にとって、微笑ましくも頭の痛い課題と言える。