住環境を評価する上で避けて通れないのが治安の問題です。警視庁が発表する刑法犯認知件数の統計を見ると、渋谷駅周辺の宇田川町・道玄坂・神南エリアは、居酒屋・クラブ・アミューズメント施設が密集しているため、深夜帯のトラブルや万引き、置き引きなどの軽犯罪件数が他区と比べても突出して高い数値を記録しています。
しかし、これは「渋谷区全体が危険」であることを意味しません。現場を歩き、地域住民に聞き取りを行うと、明確な住み分けの実態が浮かび上がります。
「センター街周辺の週末の騒がしさは確かにありますが、明治通りを越えて広尾方面や、小田急線沿いの代々木上原、京王新線の笹塚・幡ヶ谷方面に入ると、空気感が一変して驚くほど静かな住宅街になります。夜間パトロールも区と地域が連携して強化しており、住宅街での生活で身の危険を感じることはまずありません」(代々木エリア在住・30代女性)
繁華街の喧騒と、徒歩15分圏内に広がる閑静な第一種低層住居専用地域(大山町、西原、松濤など)とのコントラストの激しさこそが渋谷区の特徴です。エリアの選定を誤らなければ、良好な治安と優れた住環境を両立することは十分に可能です。