香川のご当地グルメが全国的なフィーバーへと昇華した背景には、歴史的なキーパーソンたちの情熱があった。1990年代、タウン情報誌の編集長としてマニアックな穴場うどん店を次々と発掘し、探訪ブームの火付け役となったのが田尾和栄氏だ。同氏らのコミカルで愛ある取材活動が根底となり、後の讃岐うどんブームの確固たる土台が築かれた。
この熱波はメディアを巻き込み、2006年には大ヒット映画『UDON』として映画化。讃岐うどんの文化とそこに生きる人々の情熱がスクリーンを通じて全国へ届いた。さらに香川県は、俳優の要潤氏を副知事役に起用した「うどん県」プロジェクトを打ち出し、自治体PRの常識を覆す大成功を収めた。こうした歴史的ムーブメントの潮流が、現在のチェーン展開や観光客誘致の強固なプラットフォームとなっている。