救急車のサイレンが響く。しかし、受け入れ先が決まらない。そんな「救急搬送困難事案」のニュースが日常化して久しい。特にベッドタウンとして発展してきた埼玉県西部の都市部では、高齢患者の急増に対してインフラが追いつかない状況が続いていた。
この危機的状況に一石を投じたのが、同院が今春から本格稼働させた「スマート救急受け入れシステム」だ。救急隊が現場で入力した患者のバイタルデータや既往歴が、搬送決定前に病院の救急外来モニターへ同期される。これにより、受け入れ可否の判断時間は従来の半分以下に短縮された。現場の医師は言う。「データが先に来る。これだけで、到着後の処置のスピードが劇的に変わる」と。