本作の真骨頂は、息をのむ時代劇アクションと、緻密に張り巡らされた歴史ミステリーの見事な高次元での融合にある。従来の重厚な時代劇の様式美を踏襲しつつも、現代的なサスペンスの手法とスピード感を大胆に取り入れた構成は実に斬新だ。
ブレードの金属音が響き渡るリアルな殺陣(たて)の裏側で、暗号化された古文書や裏切り者の影が交錯する。刀の一振りが謎を解く手がかりとなり、隠された真実が明かされるたびに新たな血が流れる。ジャンルの垣根を軽々と跳び越えるダイナミズムは、これまでの邦画の常識を心地よく打ち砕いてくれる。