インターネット上の掲示板やSNSで最も多く寄せられるのが、「耳垢が湿っている人はワキガなのか」という深刻な悩みです。
結論から述べると、腋臭症(ワキガ)と診断される人の約80〜90%以上が湿性耳垢であるという統計的な事実は存在します。これは、脇の下にあるアポクリン汗腺と、耳の中にあるアポクリン汗腺が同じ遺伝子(ABCC11)によってコントロールされているためです。耳のアポクリン汗腺が活性化している人は、脇や陰部のアポクリン汗腺も発達している確率が高くなります。
ただし、逆方向の論理である「耳垢が湿っている人全員が強い体臭を放つ」という言説は完全な誤解です。体臭の強さはアポクリン汗腺の量だけでなく、皮膚表面の常在菌バランス、皮脂量、食生活(動物性脂質の摂取頻度)、ストレス状態によって大きく左右されます。耳垢が湿っていても適切な衛生ケアを行っていれば周囲に不快感を与える体臭を発しない人は大勢います。過剰なコンプレックスを抱く必要はありません。