ネット上の情報や一部のレシピ解説には、かえってふきの美味しさを損ねてしまう誤解が散見されます。代表的な2つの盲点を解説します。
第1の誤解は、「生焼けを防ぐためにじっくり弱火で炒める」という調理法です。ふきは下処理の段階ですでに熱が通っています。炒め物はあくまで「油をまとわせ、表面に味を絡める作業」であるため、弱火でダラダラと加熱し続けると、内部から水分が流出して繊維がふやけ、特徴であるシャキシャキ感が全滅してしまいます。炒め時間は強火で1分〜2分程度、調味料を入れて水分を飛ばしたら即座に火を止めるのが鉄則です。
第2の誤解は、「冷凍保存すると筋っぽくなって食べられない」という通説です。下処理したふきを生のまま冷凍用保存袋に入れて冷凍すると、氷結晶が細胞を破壊して解凍時にスポンジ状になり、食感が著しく低下します。しかし、ふきの保存方法 冷凍には裏技が存在します。薄めの白だしや和風出汁に浸した状態で密閉ジッパー袋に入れ、液体ごと冷凍する「出汁漬け冷凍」を行えば、解凍後もシャキッとした繊維感が驚くほど保持されます。使用する際は半解凍のまま炒め物に投入すれば、味の染み込みも格段に早くなります。