酒席で頻繁に語られる「日本酒を飲むと太るが、焼酎なら太らない」という説は、半分正しく、半分は誤解を含んでいます。
糖質量だけを比較した場合、日本酒1合(180ml)には約6.5〜8.0gの糖質(角砂糖約2個分)が含まれています。一方、焼酎はどれだけ飲んでも糖質は実質ゼロです。血糖値の急上昇を抑えたい方や、厳格な糖質制限ダイエットを行っている方にとっては、インスリンの追加分泌を刺激しにくい焼酎のほうが理論上太りにくい選択肢となります。
しかし、アルコールそのものにも1gあたり約7.1kcalのエネルギーが存在します。100mlあたりのカロリー数値を比較すると、度数が高い焼酎(約146kcal)のほうが日本酒(約105kcal)よりも高い数値を示します。アルコールのカロリーは熱として優先的に消費される「エンプティカロリー」と呼ばれますが、体内に入ったアルコールが肝臓で優先分解されている間、一緒に食べた食事の脂質や糖質の分解は完全にストップし、体脂肪として蓄積されやすくなるという代謝メカニズムが働きます。
つまり、糖質ゼロの焼酎を選んでいても、度数が高いためにお酒自体の摂取カロリーがかさみ、さらに揚げ物や濃い味付けのおつまみを食べ過ぎてしまえば確実に太ります。「焼酎だから太らない」と過信して杯を重ねることこそが、体脂肪増加の隠れた主因です。