数字の上で歴代ワースト上位に名を連ねる作品群にも、それぞれ明確なターニングポイントが存在しました。
榮倉奈々主演の『瞳』(2008年前期)は、ストリートダンスと里親制度という斬新な題材の組み合わせに挑みました。しかし、月島の下町情緒とHIPHOPダンスという異質な要素が最後まで有機的に噛み合わず、ダンスシーンの尺の長さに対して肝心の里子たちとの心理描写が浅くなってしまったことで、従来のシニア層視聴者が大量離脱する事態を招きました。
倉科カナ主演の『ウェルかめ』(2009年後期)は、徳島県美波町を舞台にウミガメの研究と地方編集部の日常を描きましたが、全体的なストーリー展開が平板でドラマ性に欠け、期間平均13.5%という当時の歴代最低記録を樹立。裏番組の情報番組や民放ワイドショーへの視聴者流出を食い止めることができませんでした。
土屋太鳳主演の『まれ』(2015年前期)は、期間平均19.4%と数字上は踏みとどまったものの、ネット上の不満が爆発した代表格です。パティシエを目指すヒロインが途中で夢を幾度も投げ出し、能登と横浜を行き来する軸のブレた行動や、中途半端な恋愛描写に批判が集中。「まれ反省会」というハッシュタグ文化が定着する決定打となりました。