この事件で最も心を痛め、同時に激しい憤りを隠さなかったのが、師匠であり盟友でもあった故・志村けん氏でした。
「志村けんのだいじょうぶだぁ」や「志村けんのバカ殿様」で長年コンビを組み、田代氏のコメディアンとしての才能を誰よりも高く評価していた志村氏は、報道陣の直撃取材に対して涙を滲ませながらこう語りました。
「あいつは何をやっているんだ。バカ野郎としか言えない。芸能界から消えてもらうしかない」
志村氏のこの厳しい言葉の裏には、深い失望とともに、罪を償って人間としてやり直してほしいという強い親心がありました。実際に田代氏は約半年の謹慎期間を経て、2001年6月末に復帰。日本テレビ系番組の収録で志村氏と再会を果たし、復帰への足がかりを掴みかけたのです。
しかし、悲劇は終わりませんでした。復帰からわずか数カ月後の2001年12月、田代氏は近所の民家の風呂場を覗き見した軽犯罪法違反の疑いで現行犯逮捕され、さらに自宅から覚醒剤が発見されて覚醒剤取締法違反で再逮捕。その後も2004年、2010年、2019年と違法薬物事件で逮捕を繰り返すことになります。
「ミニにタコ」という発言は、単なる口から出まかせではなく、すでにこの時点で薬物や衝動制御障害の影に蝕まれ、正常な倫理観と判断力を失っていた兆候であったことが後年に明らかとなりました。