横浜中華街を歩くと、無数の「時間無制限・オーダー食べ放題」の看板が目に飛び込んできます。しかし、横浜中華街で本物の飲茶を求める人々が最終的に辿り着くのが萬珍樓點心舗です。同店が競合店と決定的に一線を画す理由は、徹底した「素材至上主義」と「無添加調理」にあります。
同店では、すべての点心・料理において化学調味料(うま味調味料)を一切使用していません。多くの大衆店がエキス製剤や調味パウダーに依存する中、丸鶏、豚骨、干し貝柱、金華ハムなどを何時間も煮込んで抽出する極上の「上湯(清湯スープ)」をベースに味を組み立てています。そのため、口に含んだ瞬間の角がない奥深い旨味と、食後にもたれず舌が痺れない軽やかさが際立ちます。
厨房には本場香港から招聘された熟練の点心師(点心専門の料理人)が常駐。注文が入るごとに皮を延ばし、具材を包み、秒単位の蒸し時間で仕上げる点心は、芸術品のような透明感と弾力を誇ります。手軽なファストフード感覚の点心とは根本から思想が異なる「本物の広東飲茶文化」を体験できる空間設計が、多くのリピーターを生む最大の要因となっています。