映画での繊細な演技にとどまらず、地上波の連続ドラマでも彼は強烈な爪痕を残した。大きな社会現象を巻き起こした学園サスペンス、ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』での好演は記憶に新しい。
教室という密室で繰り広げられる剥き出しの人間ドラマにおいて、彼が演じた生徒の存在は異彩を放っていた。クラスの力関係に翻弄されながらも、自らの倫理観と葛藤し、やがて真実へと向き合っていく心理描写。緊迫したシーンの連続のなかで、彼の瞳が放つ一瞬の迷いや決意の光が、作品全体のリアリティを底上げしていた。
大仰な台詞回しに頼らず、身体の強張りやわずかな声の掠れでキャラクターの脆さを伝える。学園サスペンスという刺激の強いジャンルにおいて、彼のリアリズムに根ざした芝居は、物語の倫理的な支柱として機能していた。