21世紀に入り、トライトンは再び注目を集めている。
レトロブームだけではない。カスタムカルチャーの根源への回帰がある。大量生産された均一な製品への反発がある。個性を求める欲求がある。これらすべてが、トライトンの再評価につながっている。
現代のビルダーたちは、オリジナルの精神を受け継ぎながらも、現代技術を取り入れている。フレームは忠実に再現する。しかしブレーキは現代のディスクシステムに。サスペンションは最新のカートリッジ式に。エンジンも、オリジナルのトライアンフユニットをベースに、電子燃料噴射やモダンな点火システムを組み込む例もある。
著名なカスタムビルダー、例えばデウス・エクス・マキナやオートファブリカといった工房が、トライトンにインスパイアされたマシンを発表している。価格は数百万円に達することもある。しかし需要は途絶えない。
トライアンフとノートンの公式対応
興味深いことに、両メーカーもこの文化を認識している。トライアンフは近年、ボンネビルシリーズでカフェレーサースタイルのモデルを展開している。ノートンも復活後、フェザーベッドフレームの伝統を謳うマシンを発表した。
かつてユーザーが勝手に行っていた改造が、今やメーカーの商品戦略に組み込まれている。これは、ユーザー主導のイノベーションが市場を創造した明確な例だ。