SNSやネット掲示板を調査すると、「深夜2時に突然警報器がピッピッ鳴り出して眠れない」「脚立がなくて椅子から落ちそうになった」という切実な声が数多く寄せられています。日本火災報知機工業会の技術資料によると、電池電圧の低下を知らせるシグナル音は、室温が下がる深夜から未明にかけて発生しやすいという特性があります。リチウム電池は低温下で内部抵抗が上昇し、一時的に電圧降下を起こすためです。
現場取材で見えてきた典型的なトラブルが、焦りによる「機器破壊」です。警告音を止めようとしてドライバーでカバーを無理やりこじ開け、基板を割ってしまったり、天井にネジ穴を広げて脱落させたりする失敗が後を絶ちません。警報器の正面にある「停止ボタン」をほうきの柄などで一度長押しすれば、大半の機種は約14時間〜24時間は警告音が消音されます。夜間に無理な高所作業をする必要はなく、まずは消音ボタンを押して翌朝の明るい時間帯に対処するのが極めて安全です。