狩りのスタイルは、彼らが置かれた生息環境をそのまま映し出している。トラは身を隠す草木が多い密林や湿地帯で、気配を完全に消して獲物に接近する。一瞬の跳躍と強力な首への噛みつきで獲物を即死させる暗殺劇だ。失敗すれば即座に追撃を諦め、次の機会を待つ。
これに対し、開けたサバンナを主戦場とするライオンの狩りは、高度な集団戦術そのものだ。雌ライオンたちが役割分担を行い、獲物の逃げ道を塞ぎながら挟み撃ちにする。ライオンの強さは個体の武力ではなく、群れ(プライド)としての戦術的知能に根ざしている。一対一の戦いであればトラに有利な局面が多いものの、実戦における「組織力」はライオンの専売特許と言えるだろう。