物語の主人公は、幼少期にある秘密研究施設から脱走し、酪農を営む心優しい老夫婦に拾われて育てられた少女ク・ジャユン。過去の記憶を失った彼女は、自身の頭痛や困窮する家計、母の認知症の治療費を工面するため、親友の勧めで高額賞金が出る全国規模のオーディション番組に出場します。
番組内で披露した「手品」と称する超能力をきっかけに、彼女の日常は一変。かつて彼女を実験体として生み出した謎の組織が動き出し、冷酷な研究者ドクター・ペクや、英語交じりに不穏な笑みを浮かべる青年「貴公子」がジャユンの周囲を取り囲みます。平和な田舎町が突如として血塗られた戦場へと変貌していくスリリングな展開は、本作最大の牽引力です。
最大の見どころは、前半の瑞々しい青春・家族ドラマから後半の超絶無双アクションへの鮮やかな転換にあります。ハリウッドのスーパーヒーロー映画とも一線を画す、肉弾戦とサイコキネシスが融合した超ハイスピードバトルは、韓国映画史におけるアクションの到達点として高く評価されています。