本作の大きな魅力は、重苦しくなりがちな「冤罪」「復讐」「女子刑務所」というテーマを、宮藤官九郎ならではの軽快な会話劇と極上のコメディに昇華させた脚本術にあります。
受刑者同士が本名ではなく「冷静に」「財テク」「姉御」といったあだ名で呼び合い、一見くだらない雑談の中に重大な伏線が散りばめられている構造は見事というほかありません。笑いを散りばめつつも、女性受刑者たちが抱える家庭環境の歪みや社会の理不尽さを丁寧に描き出し、人間の再生を描くヒューマンドラマとしても高い完成度を誇ります。
さらにドラマを象徴するのが、安室奈美恵が歌う主題歌『Showtime』です。ポップでスリリングな楽曲は、おばさんたちが繰り広げるドタバタの誘拐作戦に抜群の疾走感を与えました。安室奈美恵の引退発表直後のタイミングでリリースされたことも重なり、ドラマの劇的な展開とともに語り継がれる名曲となっています。