かつて「足を踏み入れたら二度と出られない」と恐れられた暗黒街の跡地は、1995年12月に「九龍寨城公園(Kowloon Walled City Park)」として美しく生まれ変わりました。
現在の公園は、江南様式の優雅な中国伝統庭園が広がり、太極拳を楽しむ地元住民や散策に訪れる家族連れで賑わう穏やかな憩いの場となっています。かつての過密スラムの面影は一掃され、ネズミの巣窟だった不衛生な環境は完全に過去のものとなりました。
公園内には貴重な歴史遺構が保存されており、観光地としての見応えも十分です。
解体工事中に地中から発掘された清朝時代の「九龍寨城」と刻まれた南門の石製扁額や基礎の石垣、防衛用に使われていた大砲は当時のまま展示されています。また、かつて砦の中心にあった旧管理事務所(衙門)の建物内には、当時の城砦の立体断面模型や、住民たちの暮らしぶりを記録した貴重な写真・資料が展示されており、歴史ファンの知的好奇心を刺激し続けています。