創業者の塩谷一太郎氏が情熱を注ぎ込み、日本の高度経済成長期と共に誕生したこのホテルは、まさに日本のヴィンテージ建築の美が集約された場所である。豪奢なシャンデリアが輝く吹き抜けのロビーや、重厚な絨毯が敷き詰められた回廊は、今や人工的には再現し得ない独特の重厚感を漂わせている。
空前のレトロブームに沸く今、若い世代からは「エモい写真が撮れる最高のロケーション」として再評価が進む。幾重にも交差する階段構造や重厚なドアノブの造形美など、昭和レトロ建築としての価値は、単なる古さではなく文化遺産級の味わいを醸し出している。