境内の南西、南小路通に面して堂々と佇むのが、国宝に指定されている「唐門(からもん)」です。伏見城の遺構を移築したと伝えられる桃山時代の傑作で、黒漆塗りの地に金箔が眩しく輝き、屋根は重厚な檜皮葺き(ひわだぶき)の四脚門となっています。
唐門の真骨頂は、門全体を埋め尽くすように施された極彩色の浮彫彫刻です。中国の故事にちなんだ「許由と巣父(きょゆうとそうほ)」をはじめ、勇壮な唐獅子、天空を駆ける麒麟、精巧な花鳥風月など、どこを切り取っても息をのむ職人技が凝縮されています。その華麗さと緻密さのあまり、「眺めているうちに日の暮れるのを忘れてしまう」ことから、別名「日暮らし門」とも呼ばれています。
近年の大修復工事によって往時の鮮やかな色彩が蘇り、日光に照らされて浮かび上がる極彩色の陰影はまさに圧巻の一言です。境内の外側(南側)からも細部までじっくり鑑賞できるため、カメラを片手に訪れる価値のある屈指の鑑賞スポットです。