かつての日本のバラエティ番組や連続ドラマでは、170cmを超える女性タレントが男性共演者との「身長差」をネタにされたり、ヒールを脱いで低く見せるような演出が散見された。しかし、ここ数年でその価値観は一変した。美意識のグローバル化とSNSによる個性の可視化が進んだ結果、高身長は「隠すべき特徴」から「誰もが憧れる圧倒的な資質」へとポジショニングを変えたのだ。
この変化の背景には、消費者の意識の成熟がある。他者の目線を気にして自分を小さく見せる美徳よりも、自己の身体を愛し、フレームいっぱいに自分を表現する姿に人々は強く共感する。身長差を気にするドメスティックな視線は消え去り、迫力ある立ち姿そのものが作品の品格を高める要素として捉えられるようになった。