「町田はもともと神奈川だったのでは?」という疑問は、歴史的事実として完全に正解です。かつて町田市を含む多摩地域(西多摩・南多摩・北多摩)は、明治初期まで神奈川県に所属していました。
事態が大きく動いたのは1893年(明治26年)4月1日のことです。当時、東京府民の飲料水を確保するための「玉川上水」の水利権管理を一元化する必要があったこと、さらには多摩地域で活発化していた自由民権運動を巡る政治的思惑が重なり、多摩地域全体が神奈川県から東京府へ一括して移管されました。これが歴史教科書にも登場する三多摩移管です。
つまり、町田市が東京都となったのは最初からの宿命ではなく、近代国家形成の過程で生じた行政区画の再編によるものでした。この歴史的なルーツが、現在に至る「神奈川県町田市」というイメージの根底に今なお色濃く息づいています。