「親が花粉症だと子供もなりやすいのか」という疑問に対し、ゲノム解析技術は明確な答えを出している。大規模バイオバンクの解析により、花粉症の発症リスクに直接関連する複数の遺伝子領域が同定された。
特に主要組織適合抗原(HLA)の遺伝子型において、スギ花粉抗原を免疫細胞に提示しやすい特定の型を持つ人は、わずかな花粉曝露でもIgE抗体を作りやすい傾向がある。一方で、発症しにくい特定のHLA型を持つ人は、過剰な免疫応答が物理的に起きにくい構造になっている。ただし、遺伝要因が占める割合は全体の約30〜40%程度と見られており、残り60%以上は生活習慣や生活環境といった環境要因が占めていることも忘れてはならない。