2026年のショパン国際ピアノコンクールで世界に強烈なインパクトを与えてから月日が流れ、2026年現在、彼の解釈はさらなる深みと静寂を手に入れている。
若き日のスピード感やトリッキーなアレンジだけでなく、音と音の「間」を慈しむような熟成された表現が際立つ。ショパンやラヴェル、カプースチンの楽譜を読み解く視線はどこまでも真摯だ。スコアの行間から作曲家の意図を汲み取りつつ、そこに現代の呼吸を吹き込む。クラシックの正統派オーディエンスをも圧倒するこの深みこそが、一過性のブームに終わらない理由と言える。