一方で、仕事を抱え込みすぎて部下に渡せない管理職側のマインドセットも深刻な課題です。「自分が手を動かした方が確実でクオリティも高い」と思い込む自分でやった方が早い心理は、短期的には効率的に見えても、長期的にはチームの崩壊を招きます。
こうした部下に仕事を任せられない上司は、自身が業務のボトルネックとなり、意思決定やチェック業務で周囲を待たせる事態を引き起こします。実務プレイヤーとしての成果とマネジメント責任の板挟みになるプレイングマネージャーの限界は、本人のメンタル不調や過重労働だけでなく、部下の成長機会を完全に奪い去るという二重の弊害を生み出します。
仕事を抱え込み続ける限り、組織の知識やノウハウが個人に偏り、有事の際に業務がストップするリスクが高まります。マネージャーの役割は「自ら完結させること」ではなく「チームで再現性を持って成果を出すこと」への意識改革が求められます。