若き日の後藤輝基を語る上で絶対に外せないのが、熱狂的なロック少年としてのバックボーンです。特に伝説のロックバンド「BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)」とボーカルの浅井健一(ベンジー)に猛烈に心酔しており、その傾倒ぶりはお笑いの現場にも色濃く反映されていました。
プライベートだけでなく劇場の楽屋でも常に革ジャンを羽織り、タバコを吹かしながら愛用のグレッチ製ギターを爪弾く日々。周囲の芸人仲間に対しても「話しかけるな」と言わんばかりの殺気立った空気を放ち、当時の芸人仲間からは「とにかくトゲトゲしくて尖りまくっていた」と恐れられていたほどです。
「お笑い芸人ではなくバンドマンになりたかった」と本人が後年バラエティ番組で苦笑交じりに告白している通り、ロックスター特有の退廃的な格好良さを本気で追求していた若き日の後藤。後に出演した『ゴッドタン』の「芸人マジ歌選手権」で見せた圧巻のギターテクニックや、藤井隆プロデュースによる本格的な音楽活動の原点は、まさにこの青春時代の狂おしいまでの情熱にありました。