公的機関が発表するデータもまた、厳しい現実と新たな潮流を同時に映し出している。厚生労働省が実施する国民生活に関する各種調査や、国立社会保障・人口問題研究所が長年追跡している動向調査では、未婚率の上昇とともに若年層の交際相手不在率が過去最高水準で推移していることが確認されている。
しかし、単に「若者の性離れ」と切り捨てるのは早計だ。同研究所の詳細な分析によれば、未婚者の多くが「いずれは結婚したい」「パートナーは欲しい」という願望を抱き続けている。つまり、性や恋愛に対する関心が消滅したわけではなく、出会いの機会や経済的余裕の欠如、さらには仕事と生活のバランスに追われる中で、具体的な行動へと踏み出せない構造的な問題が存在しているのだ。