2020年、新型コロナウイルスの影響で吉和夏祭りは中止された。50年以上の歴史で初めてのことだ。2021年も規模を大幅縮小。しかしこの危機が新しい動きを生んだ。
オンライン配信という挑戦
2021年、実行委員会はYouTubeでの生配信を決断した。地区外の若者がカメラとネット回線を持ち込んだ。視聴者は約500人。コメント欄には「久しぶりに吉和音頭を聞けた」「来年は必ず帰る」といった声が並んだ。
この試みは予想外の効果を生んだ。海外在住の吉和出身者からも反応があった。アメリカ在住の60代男性は「50年ぶりに祭りの雰囲気を感じられた」とメッセージを送ってきた。
SNSがもたらした「見えない参加者」
現在、吉和夏祭りにはInstagramの公式アカウントがある。フォロワーは約1,200人。地域人口の約2倍だ。祭りの準備風景、当日の様子、裏話などを投稿する。
このSNS活動が「関係人口」の創出に繋がっている。吉和出身ではないが、スキー場で吉和を知った都市部の若者が、祭りに興味を持ち、ボランティアとして参加する事例が増えている。