今回、当取材班が入手した独自証言や内部資料からは、報道の表面には表れない彼の実像が見えてくる。国と県の間で長年議論が続く「沖縄振興開発計画」の再設計について、瑞慶覧氏は早くから独自の対案を主張していた。単なる補助金頼みの開発ではなく、自然環境の保全と地域循環型経済の確立を両立させる新たなグランドデザインだ。
取材に応じた元側近は次のように明かす。「表舞台での激しいやり取りの裏で、彼は常に緻密なデータ分析と現場の農民や起業家たちの声を聞き集めていた」。国の中央省庁との厳しい折衝の中でも、地域の自主性をいかに守り抜くか。舞台裏で繰り広げられた知られざるドラマは、沖縄の経済自立に向けた重要な試金石となっている。