東京音楽大学ピアノ科卒業という本格的な音楽的バックボーンは、彼女の演技表現に唯一無二のリズムと情感をもたらしています。セリフの間合い、声のトーンの抑揚、視線の運び方に至るまで、音楽的なダイナミクスが計算し尽くされている点が、他の俳優とは一線を画す強みです。
出世作の一つとなったドラマ『タイヨウのうた』(2006年・TBS)では、天才シンガーソングライター・橘麻美役を演じ、劇中で見事なピアノ演奏を披露。自身が作曲を手掛けた楽曲が劇中歌やインストゥルメンタルとして採用されるケースも多く、劇伴と演技が不可分に結びついた表現空間を構築してきました。
撮影現場の関係者によると、「現場の空気感やシーンのテンポを直感的に把握する能力が極めて高く、共演者のセリフのリズムに合わせて自らのトーンを微調整している」と証言されています。聴覚的にも心地よく、感情の機微を的確に伝える発声技術は、長年の演奏活動で培われた確固たる耳と感性に裏打ちされています。