醤油ベースの王道を押さえた後にぜひ体験していただきたいのが、味付けのバリエーションによる展開力です。もやしは自己主張が強すぎない食材だからこそ、力強い風味を持つ調味料と組み合わせることで真価を発揮します。
刺激と深いコクを求める層に圧倒的人気を誇るのが「ピリ辛もやし坦々鍋」です。ベースの鶏ガラスープに味噌大さじ2、練りごま(または白すりごま)大さじ3、豆板醤小さじ1〜2、仕上げに豆乳150mlを投入します。豚ひき肉や豚バラから出た脂とすりごまが乳化し、もやしの隙間にスープがしっかりと絡みつきます。花椒をひと振りすれば、冬場の冷えた体を芯から温める極上の一杯に仕上がります。
一方で、子どもから大人まで満足感の高いヘビーな味わいを好むなら「もやし鍋味噌バター」が最適解となります。合わせ味噌ベースのスープにニンニクをガツンと効かせ、煮上がりの直前に有塩バターをひとかけ(15g〜20g)落とします。仕上げに粗挽き黒胡椒と追い「もやし鍋ごま油にんにく」を熱してジュッとかければ、パンチのある香りとまろやかな乳脂肪分が一体化し、白米が何杯でも進む悪魔的なごちそうへと変貌します。