このホテルが「話題になる理由」は、料格の安さではない。立地と体験設計にある。ホテルは西表島の南西部、月ヶ浜(トゥドゥマリ浜)を見下ろす高台に位置し、目の前に広がるビーチを望む客室からは、夕焼けに染まる海と夜の星空、そして波音を独占できる。公式サイトの客室紹介にある「デイベッドで贅沢に寛ぐ」という表現が示す通り、滞在そのものが「自然との一体感」を重視した設計だ。
アクティビティの核となるのが、カヌー体験である。西表島の代名詞とも言えるマングローブの河川をカヌーで進む体験は、子どもから大人まで参加可能で、子連れ家族の満足度が極めて高いとされる。ブログやSNS上の宿泊記でも、カヌー体験を「人生で最も印象に残った自然体験」と評する声が目立つ。さらに、プールは目の前に海が広がるインフィニティ設計ではなく、あえてジャングルに抱かれるような配置とされており、プールサイドにいながら西表島の森の空気を感じられる点が特徴だ。
「イリオモテヤマネコが棲む島のジャングルリゾート」というコンセプトは、単なるキャッチコピーではない。ホテル周辺には実際にイリオモテヤマネコの生息域が広がっており、夜間のドライブでは遭遇することもあるという。そうした「野生との近さ」こそが、他の高級リゾートにはない西表島ホテル最大の差別化要因である。